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マイカーを所有する方が減っているそうです。特に東京や大阪の都市部では、その傾向が顕著とか。その理由は、利用頻度が減っていること。そして維持費がかかること。加えて都市部なら移動手段に困らないことが要因です。特にクルマの維持費は固定費ですので、ローンの返済や家賃と同等、もしくはそれ以上の存在と言えるでしょう。きょうはクルマをもたないAさんをモデルケースに、しなやかな暮らしぶりをご紹介したいと思います。 Aさんは大手電機メーカーに勤める45歳。奥様と中学生のお子さんがいる４人家族です。月収は手取り４０万円。そこから住宅ローン１６万円、クルマの返済５万円、駐車場代３万円、燃料代２万円を引くと残金は１２万５千円。そこから生命保険、学費、通信費、被服代、食費、ご主人のお小遣いなどを支払うと、残りはおよそ５万円弱とか。夏冬のボーナスがあるとは言っても住宅ローンやクルマのボーナス払いにあてるので、手元に残るのは僅かなようです。これは苦しいですね。 そこでAさんは思い切ってクルマを手放すことに。毎日のお買物は自転車やバス、電車に変えたところクルマの維持費が一気に下がり、生活に余裕もできたとか。特に大きな買物や雨の日の移動、夏の陽ざしが強い時間帯の外出には、タクシーを使うことで不便さは全く感じないご様子。「GOアプリを使えば玄関まで迎えに来てくれるので便利ですよ。外出のたびにクルマを運転するより身軽ですし、なにより外出先でビールやワインも飲めるので嬉しいですね」 ちなみにAさんは上手にタクシーを利用しているが、月々の支払いはどのくらいなのだろう。「燃料費を移動費にしています。駅まで７００円ほどですので、週５日利用しても３千５百円。１カ月で１万円から１万５千円くらいですね。土日に家族で出かけるたびに乗っても２万円から２万５千円ですので、クルマの維持費ほどはかかりません。しかも任意保険や毎年の税金、車検費用がなくなりましたから、家計がラクになったと家内が喜んでいます」 クルマのある暮らし、クルマのない暮らし。それぞれに長所も短所もある。Aさんのケースがすべての家庭に当てはまるわけではないが、タクシーを上手に利用する選択肢には、どうやら幸福度が上がる利点がありそうだ。生活上手は、タクシーをつかう。これは、これからの暮らしのキーワードかもしれない。