2017.12.26
ゼロ・トラブルをめざして|車内人身事故
きょうのテーマは「車内人身事故」です。耳慣れない言葉なので、ご存知ない方も少なくないでしょうね。それではわかりやすく解説していきますので、少々おつきあいください。旅客運送を目的とする営業車、つまりタクシー、ハイヤー、バスのことですが、事故の定義が一般車とは異なる点があります。 一般的に自動車事故といえばクルマ対クルマ、クルマ対モノ、もしくはクルマ対ヒトですよね。でも営業車の場合はクルマやモノそしてヒトとの衝突や接触をした事案でなくても、危険回避の急ブレーキで車内のお客様が怪我をされたり、痛みを伴った場合は「車内人身事故」として扱われるのです。 例えば歩道から歩行者が飛び出してきたとします。瞬間的に危険を察知して急ブレーキを踏み、歩行者との衝突が免れたとしても、車内のお客様が勢い余ってヘッドレストに当たりお怪我をされたら、これは立派な「車内人身事故」となります。この場合は相手がいなくても交番に届ける義務があるのです。 危険回避のためとはいえ、急ブレーキや急ハンドルは原則的にNGです。ですから私たちは、危険予測運転を乗務員に義務づけています。路上ではなにが起きても不思議ではない。クルマの陰から人やクルマが飛び出してこないか?スピードを出しすぎていないか?この危険予測が交通事故を減らす一因になるのですから。 年末も年始もお客様の命を預かり、安全に目的地にお送りするために。そして事故のない交通社会を築くためにも、私たちはこれからもいつまでも、最大の安全遵守をめざします。